2015年8月19日水曜日

三河の「みりん屋」さん

愛知県碧南市で、伝統製法を受け継ぎ、味と製法にこだわった製品を造り続けている
「杉浦味醂株式会社」様にお邪魔せさせていただきました。





通常のみりん造りの場合、仕込みから3ヶ月程度で『搾り』に入るそうです。

杉浦味醂さんの造り出す「愛桜」みりんは、
もろみを通常の2倍の時間をかけてじっくり糖化をさせています。
夏を越えることでより甘みが増し、より複雑な味に仕上がっています。

2倍の時間をかけている分、『搾り』の時には原料のもち米が通常の造りより
溶けていて、ろ布の目詰まりが激しいという、かなりの手間が出てしまうそうですが、
「旨さを追求するが故の作業だから。」と杉浦社長がおっしゃっておりました。

実際に「愛桜」は1年熟成ものでも、色がかなり褐色です。
夏を越すが故、外気の関係で焼けるような状態になるそうです。
「砂糖からカラメルを作る時のイメージに似ている。」と杉浦社長。

みりん造りの”常識”ではもろみの状態で夏を越すのはご法度のようですが、
あえて、夏を越すことで”常識を覆す旨さ”のみりんを造り出しています。

今年仕込んだタンク。
このあと、9月に『搾り』に入るそうです。

”常識”にとらわれない杉浦社長は、次々と新しい試みを準備されているようです。
楽しみがまた増えました。

「愛桜」純米本みりん 500ml 819円(税込)
「愛桜」純米本みりん 3年熟成 500ml 954円(税込)